サリバン・エンターテイメント制作、1990年よりカナダCBCとアメリカのディズニーチャンネルで放送開始。1シーズン13作の連続ドラマで7年にわたり計91作を放送。
日本では、NHKが「アボンリーへの道」と題し、1993〜94年に第一シーズンと第二シーズンを放送、その後1996〜97年には全作品が放送されました。
原作は「The Story Girl」(1911年出版) と 「The Golden Road」(1913年出版)等です。
「The Story Girl」 は島の子供たちが、幽霊話や怪奇物語、悲恋の恋人達の話を聞くと云う設定で、Montgomery自身の経験やキャヴェンディッシュの土地の、また家族のあいだに伝わっている話をもとにして書かれたものです。ドラマのストーリーは原作とはかなり違っているようでしたが、それぞれのキャラクターがクローズアップされたり、有名な俳優がゲスト出演したりと、新たな楽しみをみせてくれます。
時代背景は、お馴染みの 「赤毛のアン」 よりも少し後になる1900年初頭、舞台は同じくカナダのプリンス・エドワード島。 Avonlea は 「赤毛のアン」 の舞台と同じところですが、実際には無い架空の場所との事。しかし、Montgomeryの育ったキャヴェンディッシュと言っていいでしょう。その美しい景色もドラマの中で随所に見る事が出来ます。
Characters
(登場人物紹介)
My Best Scene
Road to Avonlea Link
Time (アボンリーの時代)
Book
「テレビ版 アボンリーへの道」
Gallery
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Avonlea Clothing File
Gallery 2
Sarah Polley
Video
 
  ストーリーは、モントリオールの裕福な家庭で育った少女セーラが、亡き母の一族が暮らす Avonlea のヘティ叔母の家にあずけられ、周りの様々な人々との心あたたまる生活が描かれています。強烈なインパクトのある話の展開とかはないのですが、豊かな自然と、個性あふれる人々の中、のびのびとした子供たちの成長や、おおらかな家族のやりとりに、静かな感動をも味わいます。初めこそセーラが主役のかたちでしたが、次第に周りのキャラクターの個性におされてか日替わり主役といったかたちになり、見る側としてはそれぞれのお気に入りを探す楽しみもありました。またヘティをはじめ女性キャラが強いのも特徴と言えます。7年と云う歳月のため、実際に子役達の成長も作品ごとに楽しめます。
 
  私のお気に入りは、Sarah Polley 演じるセーラです。彼女なくしてこのドラマは無いと思っているくらいです。しかし、第六シーズン以降はほとんど登場さえなくとても残念です。すでに子役として注目されていた彼女はこのドラマで絶賛され、数々の賞にノミネートされました。その表情の豊かさと、独立心の強さが彼女の存在感を大きくしていました。
もう一人好きなのは、「赤毛のアン」 でも同役のマリラ・カスバートを演じるColleen Dewhurstです。マリラ役は彼女以外いないと思われるくらいのはまり役で、とてもいい雰囲気でした。しかし Road to Avonlea シリーズ始まってすぐに亡くなられとても残念です。もし生きておられたら、リンドさん同様主要なレギュラーメンバーになっていたでしょう。みなさんのお気に入りは誰でしょうか…
 
  私は93年の第一回の放送から偶然見る事ができ Montgomery 作品と云うことで見続けるようになりました。初めは、ヘティやジャネットなどの激しい口論に圧倒され、なんなんだこのドラマは、とか思ったのですが、2話目の「ストーリーガール誕生」の中の1シーン、Road to Avonlea ファンには有名な Golden Scene ですっかり魅了されてしまいました。
実際に私がみた作品は、我がビデオの故障と云うハプニングのため、全91話中81話です。全話見る事ができるように、某TV局による再放送を願ってやみません。

多くのファンに惜しまれつつも7年で終了をむかえましたが、1998年に 「Happy ChristmasMiss King」と云うクリスマス特別番組が制作され、CBCにより12月に放送されたようです。第一次大戦真っ最中1914年を舞台にキング家をめぐる人々のお話で、成長した子供たちと、いつまでも変わらないキング家を見てみたいものです。
日本での公開はいまだ聞こえてきませんが、1日も早い公開を待ち望む毎日です。

Road to Avonlea 、自然の豊かさはもちろん人々の豊かさ、生活の豊かさ、おおらかさ、そして家族、それはまさに An Era of Innocence。懐かしき昔話にすぎないのでしょうか。
私にとっては、あたたかな感動と共に、学ぶことも多く忘れられない作品となりました。
 
    
 
  Created : 13 Nov 2001